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AIで提案書・営業資料を作る方法|丸投げで失敗しない「分業」ワークフロー

AIで提案書・営業資料を作る方法|丸投げで失敗しない「分業」ワークフロー

「提案書をAIに作らせたら、それっぽいけど中身が薄いものが出てきた」——これは、AIに丸投げしたときに必ず起きる失敗です。

先に結論を言います。AIで営業資料・提案書を作る最短ルートは、「考える工程」と「整える工程」を分けることです。具体的には、提案の骨子・論理はChatGPTなどの対話型AIで詰め、それをGensparkのようなデザイン生成AIに渡してスライドに仕上げる。この2段階の分業にするだけで、「AIっぽい薄さ」が消え、人に出せる資料になります。

この記事では、コンサルティング20年の実務家として「ラボ」で実際に使っているワークフローを、たたき台づくりから仕上げまで具体的に解説します。使うツールの料金や「無料で足りるか」の判断軸まで、広告抜きで正直に書きます。

この記事の監修者

イラスト準備中

ひとりビジネスAI実装ラボ 編集長

コンサルティング会社での勤務及び独立後も含めて20年にわたり、100社以上の中小企業・スタートアップの事業立ち上げ、マーケティング戦略、業務改善を支援してきた実務家。自社でも複数事業をAIやSaaSを用いて最小人員で運営している。個人事業主・ひとり社長・フリーランス、および副業でスモールビジネスを始めた方々に向けて、AI・SaaS・自動化ツールを業務に実装するための実践的な情報を発信する読者目線の専門メディアを運営。

目次

AIで営業資料・提案書を作る全体像:4ステップ

ひとりで事業を回していると、提案書づくりは「時間はかかるのに売上に直結しない作業」の代表格です。だからこそAIに任せたい。ただし、丸ごと任せると失敗します。うまくいくAI活用は、次の4ステップに分けることです。

STEP1 提案書の「型(構成)」を決める
STEP2 対話型AIで中身のドラフトを一気に書く
STEP3 デザイン生成AIでスライド・資料に落とす
STEP4 人の手で「AIっぽさ」と事実誤りを消して仕上げる

ポイントは、STEP2(考える)とSTEP3(整える)で使うAIを分けることです。考えるのが得意なAIと、デザインに落とすのが得意なAIは別物だからです。1つのツールに全部やらせようとすると、どちらも中途半端になります。順に見ていきましょう。

STEP1:提案書の「型」を先に決める

いきなりAIに「提案書を作って」と頼むと、汎用的で当たり障りのないものしか出てきません。先に型(どんな順番で何を語るか)を決めておくと、AIの出力が一気に締まります。

ひとりビジネスの提案書なら、次の6ブロックを基本形にすると外しません。

  1. 相手の課題(相手が抱えている困りごとを、相手の言葉で)
  2. その原因(なぜその課題が起きているかの構造)
  3. 解決策(あなたが提供する打ち手)
  4. 根拠・実績(なぜそれで解決できると言えるのか)
  5. 価格・条件(料金と進め方)
  6. 次の一歩(相手に取ってほしい行動)

この型をAIに「この構成で書いて」と渡すだけで、論理の通った提案書になります。型がないと、AIは「製品の機能紹介」に流れがちで、肝心の「相手の課題」が抜け落ちます。

STEP2:対話型AIでドラフトを一気に書く

型が決まったら、ChatGPTやClaude、Geminiといった対話型AIで中身を書きます。ここは「考える・論理を組む」工程なので、文章生成に強い対話型AIの出番です。

「ラボ」で実際に使っているプロンプトの骨格は、こういう形です。

あなたは経験豊富な提案コンサルタントです。
以下の条件で、提案書の本文を作成してください。

・提案先:[業種・規模・担当者の役職]
・相手の課題:[ヒアリングで聞いた困りごと]
・こちらの解決策:[提供するサービス/商品]
・構成:①相手の課題 ②原因 ③解決策 ④根拠 ⑤価格 ⑥次の一歩
・トーン:誠実で、誇張しない。専門用語は最小限。
・各ブロックは300字以内で簡潔に。

コツは、相手の情報を具体的に入れることです。「ある会社」ではなく「従業員5名の整体院、Web集客に課題」のように書くほど、提案がその相手に刺さるものになります。ここで作るのはあくまでたたき台。完璧を求めず、8割の骨格ができればOKです。

なお、対話型AIそれぞれの違い(ChatGPT・Claude・Geminiの使い分け)は別記事で詳しく解説しています。提案書づくりでは「論理の通った文章を書く」点を重視すれば、どれを使っても大きくは外れません。

STEP3:デザイン生成AIでスライド・資料に落とす

ここが、多くの人がつまずくポイントです。対話型AIが出すのは「テキスト」であって、そのままでは提案書の見た目になりません。Wordに貼って自分で整形すると、結局そこで時間が溶けます。

そこで、STEP2のドラフトを、デザイン生成AIに渡してスライド/資料に一気に落とす。これが分業の肝です。「ラボ」のワークフローでは、骨子を対話型AIで詰めたあと、最後にGensparkに投げてデザインに仕上げています。テーマや骨子を入力するだけで、構成・レイアウト・デザインまで数分で整うため、「考える」と「見栄え」を切り離せるのが大きい。

このタイプのツールは複数あります。代表的な3つを、ひとり事業の提案書づくりという目線で比較します。

ツール 得意なこと 無料でできる範囲 有料の目安 向いている人
Genspark 調べる→まとめる→スライド化までを一気通貫。骨子を投げてデザインに落とすのが速い 1日100クレジット(毎日リセット)。スライド生成は1本で使い切ることも。無料生成の画像はウォーターマーク付きで商用には不向き Plus 月$24.99前後(年払いで割安) リサーチと資料化をまとめて任せたい人
Gamma テキストやメモから数分でスライド生成。プレゼン特化で見た目が整いやすい 初回400クレジット(1回の生成=約40クレジット・約10回分)。無料は「Made with Gamma」のロゴ付き 月$10前後〜(年払いで割安) プレゼン資料を素早く量産したい人
Canva テンプレートと素材が豊富。手で細かくデザイン調整したい用途に強い 無料でも商用利用可(一部プレミアム素材は別ライセンス)。文字が正確に出るのが利点 Canva Pro 月1,500円前後 デザインを自分で詰めたい・SNS素材も兼ねたい人

※料金は2026年6月時点。ドル建ては為替で変動し、各社のプランも改定されます。契約前に必ず公式サイトで最新の料金・利用規約を確認してください。

「ラボ」がGensparkを使うのは、調べてまとめる工程からスライド化までを1か所で完結できるからです。一方、見た目を一枚ずつ手で詰めたいならCanva、とにかく速くプレゼンの形にしたいならGamma、と用途で選べば外しません。どれも無料で試せるので、自分のワークフローに合うかを無料のうちに確かめるのが一番確実です。

STEP4:「AIっぽさ」と事実誤りを人の手で消す

AIが出したたたき台は、必ず人が仕上げます。ここを飛ばすと事故ります。最低限チェックすべきは3点です。

  • 事実の誤り:AIは数値や実績を「それっぽく」捏造することがあります。価格・実績・統計は必ず自分で裏を取る。
  • 相手の固有名詞:会社名・担当者名・サービス名の取り違えがないか。提案書での名前の間違いは一発で信頼を失います。
  • AIっぽい言い回し:「〜することが可能です」「さらに、〜」のような硬く均質な文章を、自分の言葉に直す。

AIを安全に使うための注意点は、ひとり社長のためのAIリスク対策入門 – 情報漏洩・ハルシネーション・著作権の3つの守り方で体系的に解説しています。提案書には顧客の情報が入るので、機密の扱いには特に注意してください。

提案書づくりでAIに「やってはいけない」3つ

失敗例から学ぶのが一番早いので、実際に起きがちな事故を挙げます。

  1. 丸投げ:「○○社向けの提案書を作って」だけで完成品を出させる。相手の課題が入っていないので、誰にでも当てはまる薄い資料になります。型と相手情報を必ず入れる。
  2. 数値の捏造を放置:AIが出した「導入で売上30%アップ」などの数字をそのまま載せる。根拠のない数字は、突っ込まれた瞬間に提案全体の信頼が崩れます。
  3. 機密情報の無防備な入力:相手企業の非公開情報を、設定を確認しないままAIに入力する。ツールのデータ利用設定を確認し、必要なら入力を伏せる。

よくある質問

Q. AIで作った提案書を、そのまま顧客に出してもいいですか?

そのままはおすすめしません。AIが出すのは「たたき台」で、事実誤り・固有名詞の取り違え・AIっぽい言い回しが残っていることが多いからです。必ず人の目で、数値の根拠・相手の名前・文章のトーンを確認してから出してください。仕上げの一手間が、提案の信頼性を大きく左右します。たたき台づくりをAIに任せ、判断と仕上げを人が担う——この役割分担が基本です。

Q. 無料プランだけで提案書は作れますか?

月に数本なら無料でも作れます。ただし制約があります。Gensparkは1日のクレジットでスライドを作るとすぐ上限に達し、無料生成の画像にはウォーターマークが付くため商用には不向きです。Gammaも無料だと「Made with Gamma」のロゴが入ります。社外に出す提案書でロゴや透かしが残るのは避けたいので、本格的に使うなら有料プランが現実的です。まず無料で操作感を試し、頻度が上がったら課金する流れが安全です。

Q. 1つのAIツールで全部やるのではダメですか?

できなくはありませんが、品質は落ちやすいです。論理を組む工程と、デザインに落とす工程は、得意なAIが別だからです。対話型AI(ChatGPTなど)は文章と論理に強く、デザイン生成AI(Gensparkなど)は構成とビジュアルに強い。両者を分業させると、それぞれの強みが活きて、結果的に短時間で質の高い提案書になります。「考えるAI」と「整えるAI」を分ける——これが遠回りに見えて一番の近道です。

Q. PowerPointで最終編集したいのですが、できますか?

多くのツールはPowerPoint形式(.pptx)でのエクスポートに対応しているので可能です。ただし、エクスポート時にフォントやレイアウトが崩れることがある点には注意が必要です。特にデザイン生成AIは内部の作り方が独自なため、PowerPoint側で開くと微調整が必要になる場合があります。社内がPowerPoint中心なら、エクスポート後の崩れを見込んで、最終チェックの時間を少し多めに取っておくと安心です。

まとめ:考えるAIと整えるAIを分ける

AIで営業資料・提案書を作るコツは、たった一つに集約できます。「考える工程」と「整える工程」を分け、それぞれ得意なAIに任せること。骨子はChatGPTなどの対話型AIで詰め、デザインはGensparkなどの生成AIに落とし、最後に人が仕上げる。この分業にすれば、丸投げの「AIっぽい薄さ」から抜け出せます。

提案書は、ひとり事業の売上に直結する場面で使う武器です。作る時間をAIで圧縮できれば、その分を本来の仕事に回せます。

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