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「弥生のかんたん会社設立」で法人化しようか迷っている。でも検索して出てくる上位記事は、弥生グループの体験談か、士業事務所への誘導記事ばかり——。中立な評価が見つからない、というのが実際のところではないでしょうか。
先に結論を言います。「弥生のかんたん会社設立」は、税理士をつけないシンプルなひとり会社なら、無料で書類まで作れる有力な選択肢です。ただし「完全無料で設立完了」ではなく、電子定款やオンライン申請の段階で5,500円(税込)が発生する場合があり、登録免許税などの法定費用は何を使っても避けられません。この記事では、企業からの記事依頼や監修を受けていない編集部が、実際に登録して確かめた費用の実額・手順・正直な注意点を整理します。
この記事の監修者
ひとりビジネスAI実装ラボ 編集長
【結論】弥生のかんたん会社設立は「シンプルなひとり会社」なら有力
弥生のかんたん会社設立が向くのは、税理士をつけず、株式会社または合同会社をひとりで作るシンプルなケースです。画面の案内に沿って基本情報を入力すると設立書類が自動で作れ、アカウント登録から書類生成までは無料。逆に、複雑な資本構成や設立の相談まで求める人には物足りません。
| 評価軸 | 評価 | 中立コメント |
|---|---|---|
| 料金 | ◎(書類作成まで無料) | ただし電子定款・オンライン申請で5,500円が発生する場合あり(後述) |
| 使いやすさ | ◎(画面案内が丁寧) | 基本情報は12項目に分かれ、順に進めるだけ |
| サポート範囲 | △(書類作成が中心) | 資本金額や事業目的の「中身の判断」はしてくれない |
| 中立性の注記 | — | 設立後に弥生の会計ソフトへ誘導される設計。会計ソフトの要否は別途判断を |
おすすめな人:税理士をまだつけない/株式会社・合同会社をひとりで作る/費用を抑えたい人。おすすめしない人:複雑な株主構成がある/設立方針そのものを相談したい人は、司法書士など専門家への依頼が向きます(費用の目安は次章)。設立後にどの会計ソフトを使うかで迷う場合は、クラウド会計3社比較もあわせてご覧ください。
料金の真実:どこまで無料で、どこから5,500円か
「無料」と聞くと設立まで0円に思えますが、正確には書類の自動作成までが無料で、電子定款の作成依頼やオンライン申請の段階で5,500円(税込)が発生する場合があります。さらに、登録免許税などの法定費用は、どのサービスを使っても必ずかかります。ここを分けて理解するのが失敗しないコツです。
無料の範囲(アカウント登録〜書類の自動生成)
アカウントを登録し、会社名・住所・資本金・事業目的などの基本情報を入力すると、設立に必要な書類が自動で生成されます。ここまでは費用がかかりません。まず無料の範囲で書類まで作ってみて、進めるかを判断できます。
5,500円(税込)が発生するポイント
費用が生じるのは、主に電子定款の作成を依頼する場合や、オンラインでの申請に進む段階です(※2026年7月時点。金額・条件は改定され得るため、必ず弥生公式で最新をご確認ください)。なお、弥生会計 Next の年間契約を申し込むと、この費用が弥生負担になる条件が案内される場合があります。会計ソフトを使う予定があるなら、この条件も含めて総額で比べるのが得策です。
総費用の実額(法定費用は避けられない)
誤解されやすいのですが、登録免許税などの法定費用は、どのサービスを使っても不可避です。株式会社の設立では登録免許税がかかり(一般に15万円程度から。※2026年7月時点・要公式確認)、これはツールの無料・有料に関係なく国に納めるお金です。一方で、電子定款を使えば紙の定款で必要な収入印紙代4万円を節約できます。「無料ツール=設立0円」ではなく、「作業代行の一部が無料」と捉えてください。
| 方法 | サービス側の費用 | 定款の印紙代 | 手間 |
|---|---|---|---|
| 弥生のかんたん会社設立 | 書類作成まで無料(電子定款・申請で5,500円の場合あり) | 電子定款で不要(紙なら4万円) | 自分で入力(案内あり) |
| 自力・紙の定款 | 0円 | 4万円(収入印紙) | 大きい(すべて自分で) |
| 司法書士へ委託 | 報酬 数万円〜(事務所により差) | 電子定款で不要が一般的 | 小さい(任せられる) |
※金額はすべて2026年7月時点の目安です。登録免許税・サービス料金・印紙代の要否は改定され得るため、契約・申請の前に弥生公式および法務局の情報で最新をご確認ください。法定費用や税務の最終判断は専門家にご相談ください。
ひとり社長が実際に使って分かったこと【実機検証】
無料の範囲で実際に登録して画面を確認したところ、基本情報の入力は「01 会社名」から順に12項目に分かれ、全体は書類の提出(STEP5)まで進む構成でした。設立完了後に特典を受け取るステップも用意されています(内容は登録後の画面で確認してください)。以下、編集部が実際に使ってみて分かった点を共有します。

登録〜入力の流れ
最初に利用者登録を行い、「本人利用」か「専門家の代理利用」を選びます。ひとりで作るなら本人利用です。その後、会社名(前株・後株の選択あり)やカナ、会社形態などを順に入力していきます。画面の案内に沿えば、専門知識がなくても入力自体は迷いません。

つまずきやすいポイント
入力自体は簡単ですが、「前株・後株」「電子定款」「登記」といった用語の意味が分からないと手が止まります。また、株式会社か合同会社かで入力画面や項目が変わります。用語は都度調べれば済むレベルですが、会社形態は先に決めておくとスムーズです(決め方の目安は後述)。
所要時間の目安
基本情報の入力は12項目に分かれていますが、1項目ずつ画面の案内に沿って進める構成です。工程の分量から見て、会社形態や事業目的を先に決めておけば、入力作業そのものがボトルネックになることはなさそうです。時間がかかるのは入力より、資本金をいくらにするか、事業目的をどう書くかを決める前段階です。ここを事前に固めておくほど速く進みます。
正直な注意点3つ(弥生側の記事が書きにくいこと)
便利なツールですが、広告の有無に関係なく伝えるべき注意点が3つあります。いずれも「使う前に知っておけば損しない」ポイントです。
1. 中身の判断はしてくれない
ツールがやってくれるのは書類の作成です。資本金をいくらにするか、設立日をいつにするか、事業目的に何を書くかといった「中身の判断」は自分で決める必要があります。ひとり社長の目安としては、資本金は当面の運転資金を基準に、事業目的は今やることに将来の展開を少し足す程度が無難です。ただし消費税や許認可に関わる判断は、税理士・専門家に確認してください。
2. 途中から方式変更できない
申請方式(紙申請かオンライン申請か)は、最初の選択で決まり、途中からの変更がしにくい点に注意です。オンライン申請は手間が少ない一方、電子定款などで費用が生じる場合があります。どちらで進めるかは、最初に費用と手間を見比べてから選んでください。
3. 設立後の届出は自動では終わらない
会社は設立して終わりではありません。税務署・都道府県・年金事務所などへの各種届出は、設立後に別途必要です。かんたん会社設立にも設立後の書類手続きの案内はありますが、提出そのものは自分で行う前提です。「どこに何を出すか」を設立前にリスト化しておくと、抜け漏れを防げます。
freee・マネーフォワードの会社設立とどう違うか
会社設立を無料で支援するツールは、弥生のほかにfreeeとマネーフォワードにもあります。機能は大きく変わりませんが、本当の違いは「設立後にどの会計ソフトを使うか」です。設立ツールは各社の会計ソフトへの入口でもあるため、会計ソフトから逆算して選ぶのが失敗しない考え方です。
| サービス(運営会社) | 料金体系 | 電子定款 | 設立後の会計ソフト | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 弥生のかんたん会社設立(弥生株式会社) | 書類作成まで無料(電子定款・申請で5,500円の場合あり) | 対応 | 弥生会計 Next | 弥生の会計ソフトを使う予定の人 |
| マネーフォワード クラウド会社設立(株式会社マネーフォワード) | 書類作成は無料(詳細は公式で要確認) | 対応 | マネーフォワード クラウド | MFの会計・給与も一体で使いたい人 |
| freee会社設立(freee株式会社) | 書類作成は無料(詳細は公式で要確認) | 対応 | freee会計 | 簿記に不慣れで自動化重視の人 |
※各サービスの料金・条件は2026年7月時点の情報です。詳細は各公式サイトで最新をご確認ください。
3社とも「設立書類の作成」自体は無料で大きな差はありません。だからこそ、設立後に使う会計ソフトが決め手になります。各会計ソフトの違いはクラウド会計3社比較(freee・マネーフォワード・弥生)で詳しく整理しているので、設立ツールと合わせて選ぶと迷いません。
なお、書類を自分で入力するツール型ではなく、手続きそのものを任せたい人には「0円創業くん」のような設立代行型の選択肢もあります。自分の時間を作業に使いたくない場合の候補として、頭の片隅に置いておくとよいでしょう(本記事の比較表は自分で作るツール型に絞っています)。
ひとり社長のための設立前チェック
入力をスムーズに進めるには、会社形態・資本金・本店所在地の3つを先に決めておくのが近道です。いずれもツールの外で自分が判断する部分で、ここが固まっていれば入力は一気に進みます。
株式会社か合同会社か
ひとり会社なら、費用と手間を抑えたい場合は合同会社、対外的な信用や将来の資金調達を重視するなら株式会社が目安です。設立費用は合同会社のほうが安く済む傾向があります。どちらも「弥生のかんたん会社設立」で作れますが、選ぶと入力画面が変わるため、先に決めておきましょう。
資本金はいくらにするか
資本金は当面の運転資金を基準に決めるのが基本です。金額によっては設立当初の消費税の扱いに影響する場合があるため(いわゆる免税の条件など)、金額に迷う場合は税理士に相談するのが安全です。ここはツールでは判断してくれない領域です。
本店所在地はどこにする?(自宅住所を公開したくない場合)
見落としがちですが、登記した本店所在地は誰でも閲覧できる公開情報になります。自宅で開業する場合、登記住所として自宅を使うと、その住所が公開される点に注意が必要です。プライバシーや来客対応の観点から自宅住所を出したくない場合、選択肢のひとつがバーチャルオフィス(住所貸し・法人登記に対応したもの)です。月額で法人登記に使える住所を借りられ、自宅を公開せずに済みます。契約前に、登記可否・郵便転送の有無・料金を確認してください。
始め方(無料登録〜書類作成まで)
実際の始め方は、「利用者登録 → 会社形態などの基本情報入力 → 書類の自動生成」の流れです。アカウント登録から書類作成まで無料で試せるので、まず登録して画面を触ってみるのが分かりやすい方法です。

ステップ1:利用者登録。メールアドレス等で登録し、「本人利用」を選びます。ステップ2:基本情報の入力。会社形態(株式会社/合同会社)や顧問税理士の有無などを選び、会社名・住所・資本金・事業目的を順に入力します。

ステップ3:書類の自動生成。入力内容をもとに設立書類が作られます。ここまで無料。あとは選んだ方式(紙/オンライン)に沿って申請へ進みます。まずは無料の範囲で、自分に合うか確かめてみてください。
よくある質問
Q. 本当に無料で会社設立できますか?
書類の作成までは無料です。ただし「設立完了まで0円」ではありません。電子定款の作成依頼やオンライン申請の段階で5,500円(税込・2026年7月時点)が発生する場合があり、登録免許税などの法定費用は、どのサービスを使っても別途かかります。無料なのは作業代行の一部、と捉えるのが正確です。まず無料の範囲で書類まで作り、費用が生じる段階の前に総額を確認してから進めるのがおすすめです。
Q. 司法書士に頼むのと何が違いますか?
大きな違いは「中身の判断を誰がするか」です。弥生のかんたん会社設立は書類作成を自分で進めるツールで、資本金や事業目的の決定は自分で行います。司法書士に頼むと、方針の相談から書類作成・申請まで任せられますが、数万円程度の報酬がかかります。シンプルなひとり会社で自分で決められるなら弥生、判断も含めて任せたいなら専門家、という使い分けが目安です。
Q. 合同会社でも使えますか?
使えます。弥生のかんたん会社設立は株式会社と合同会社のどちらにも対応しています。会社形態を選ぶと入力画面や必要項目が変わるため、先にどちらで設立するかを決めておくと入力がスムーズです。合同会社は設立費用や手間を抑えやすく、対外的な信用や将来の資金調達を重視するなら株式会社が向きます。迷う場合は、費用と将来の事業計画の両面から選んでください。
Q. 設立にどのくらい時間がかかりますか?
基本情報の入力は12項目に分かれており、1項目ずつ画面の案内に沿って進める構成です。会社形態や事業目的を事前に決めておけば、入力作業自体が大きな負担になる可能性は低いでしょう。ただし、実際に会社が成立するまでには、法務局での登記手続きの期間が別途かかります。時間がかかりやすいのは入力よりも、資本金額や事業目的を決める前段階です。ここを先に固めておくほど全体が進めやすくなります。
Q. 途中でやめたらどうなりますか?
書類作成までは無料の範囲なので、途中でやめても費用は発生しないのが基本です。費用が生じるのは電子定款の作成依頼やオンライン申請に進む段階のため、その手前で立ち止まって検討する分には問題ありません。まずは無料の範囲で入力を試して自分に合うか確かめ、進めるか迷ったら、司法書士への依頼など他の方法と費用・手間を見比べてから判断してください。
まとめ:シンプルなひとり会社なら、まず無料で試す
弥生のかんたん会社設立は、税理士をつけないシンプルなひとり会社なら、無料で書類まで作れる有力な選択肢です。ただし「設立まで完全無料」ではなく、電子定款やオンライン申請で5,500円(税込・2026年7月時点)が生じる場合があり、登録免許税などの法定費用は避けられません。会社形態・資本金・本店所在地を先に決め、まず無料の範囲で書類まで作ってみるのが、失敗しない進め方です。
設立後にどの会計ソフトを使うかで迷うならクラウド会計3社比較(freee・マネーフォワード・弥生)を、そもそも何で稼ぐかの事業設計から考えたいならひとり社長のためのAI×ひとり起業入門を、あわせてご覧ください。会社を作ることはゴールではなく、ひとりで回る事業を続けるためのスタートです。

