会社設立の費用を調べたら20万円以上かかると知って驚いた、株式会社と合同会社のどちらにすべきか決められない、定款や登記の手続きが複雑で自分にできる気がしない──法人化を決めたひとり社長が必ず直面する壁です。結論から言えば、ひとり社長の法人化は「会社設立サービス」を使うのが最も現実的で、なかでも弥生「かんたん会社設立」は無料で使え、設立後の会計ソフトへ自然につながる点で有力な選択肢になります。本記事では、コンサルティング20年の現場目線で、会社設立サービスが必要な理由、弥生の特徴、freee・マネーフォワードとの比較、使い方の5ステップ、よくある5つの落とし穴までを解説します。なお、設立時に入力する個人情報や事業計画をAIに丸ごと貼り付けない、費用や税率の数字もAIの回答を鵜呑みにせず公式情報で確認する──この姿勢が、法人化を安全に進める前提になります。
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この記事の監修者
ひとりビジネスAI実装ラボ 編集長
なぜひとり社長の法人化に「会社設立サービス」が必要なのか
ひとり社長が法人化するなら、会社設立サービスを使うのが最も現実的です。設立の選択肢は自力・司法書士への依頼・会社設立サービスの3つですが、自力は手間と書類不備のリスクが高く、司法書士依頼は報酬がかさみます。無料で電子定款まで対応し、法人口座の開設までサポートする会社設立サービスが、時間とコストの両面でひとり社長に向いています。
※本記事で扱う費用は2026年6月時点のものであり、株式会社か合同会社か、資本金の額などによって変動します。
法人設立の進め方には、大きく3つの選択肢があります。
- 自力で設立する:書類は自分で作成します。費用を最小化できますが、定款の作成や認証、登記申請の手間が大きく、紙の定款では収入印紙代4万円がかかります。書類不備で法務局に何度も足を運ぶケースもあります。
- 司法書士に依頼する:書類作成と登記を専門家に任せられます。安心感は高い一方、報酬の相場は5〜10万円で、実費に上乗せされます。
- 会社設立サービスを使う:画面の案内に沿って入力するだけで、定款や登記書類が自動で作成されます。多くが無料か低コストで、電子定款に対応し、法人口座開設のサポートまで用意されています。
ひとり社長が会社設立サービスを選ぶべき理由
ひとり社長は、本業をこなしながら設立準備を進めます。自力設立は費用こそ抑えられますが、慣れない手続きに時間を取られ、本業の時間を圧迫します。司法書士依頼は手間が省ける反面、コストが上がります。
会社設立サービスは、この「時間」「コスト」「専門性」の3つをバランスよく満たします。費用を抑えつつ、入力フォームが専門知識を補い、手続きの抜け漏れを防いでくれるためです。ひとりで事業を回す立場なら、設立にかける時間を最小化し、事業そのものに集中できる選び方が合理的です。
弥生「かんたん会社設立」の特徴と仕組み
弥生「かんたん会社設立」は、弥生株式会社が0円から使える会社設立サポートです。商号や資本金などを入力すると、定款や登記書類が自動で作成され、株式会社・合同会社のどちらにも対応します。無料の理由は、設立後に弥生会計を使ってもらう送客モデルだからです。設立から経理までを同じ流れでつなげたいひとり社長に向いています。
主な機能は次のとおりです。
- 電子定款の作成:入力内容をもとに定款を自動生成します。電子定款に対応しているため、紙の定款で必要な収入印紙代4万円がかかりません。
- 設立書類の自動生成:登記申請に必要な書類一式を作成します。記入漏れや形式ミスを防ぎやすくなります。
- 印鑑作成オプション:法人実印などの印鑑を別途注文できます。
- 法人口座開設のサポート:設立後に必要な法人口座の開設手続きを案内します。
設立の大まかな流れは、申込み → 基本情報の入力と書類作成 → 公証役場での電子定款の認証 → 法務局への登記申請 → 設立完了、という順です。株式会社と合同会社のどちらにも対応しているため、形態を決めかねている段階から使い始められます。
2026年4月27日から6月30日までは、期間限定のキャンペーンが実施されています。法人化のタイミングを検討している場合は、この期間を一つの目安にできます。
設立後の会計につながる弥生の強み
弥生の特徴は、設立後の経理へ自然につながる点です。かんたん会社設立で入力した法人情報を弥生会計へ引き継げるため、設立直後の会計ソフトの初期設定の手間を減らせます。
会社設立は「設立して終わり」ではなく、その後の経理・申告が続きます。設立サービスと会計ソフトを別々に選ぶと、情報を入力し直す手間が生まれます。すでに弥生会計を使う予定がある、あるいは設立後の経理をできるだけシンプルに始めたいひとり社長には、設立から経理まで一貫してそろう点が利点になります。
弥生のかんたん会社設立を無料で試す会社設立サービス3社の比較 – 弥生 / freee / マネーフォワード
会社設立サービスは弥生・freee・マネーフォワードの3社が代表的で、いずれも利用料は無料、電子定款にも対応します。違いが出るのは、設立後にどの会計ソフトへつながるか、サポート手段、操作感です。どれが最適かは読者のタイプで分かれ、すでに使う会計ソフトが決まっているなら、それに合わせて選ぶのが失敗しない判断軸になります。
3社を同じ基準で並べると、次のように整理できます。
| 判断軸 | 弥生 かんたん会社設立 | freee 会社設立 | マネーフォワード 会社設立 |
|---|---|---|---|
| 利用料金 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 対応する会社形態 | 株式会社・合同会社 | 株式会社・合同会社 | 株式会社・合同会社 |
| 電子定款への対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
| 設立後の会計連携 | 弥生会計 | freee会計 | マネーフォワード クラウド会計 |
| サポート手段 | メール・電話 | チャット中心 | メール中心 |
| 向いている人 | 弥生会計を使う予定の人 | クラウド会計に慣れた人 | 経理を自動化したい人 |
3社とも基本性能は近く、料金・電子定款・会社形態の対応に大きな差はありません。差が出るのは、設立後の経理をどのソフトで回すかと、サポートの受け方です。
それぞれの長所と短所を正直に整理すると、次のようになります。
- 弥生:設立から弥生会計への移行がスムーズで、電話サポートがある点が安心材料です。一方、クラウド会計としての自動化機能は、freeeやマネーフォワードと比べて好みが分かれます。
- freee:設立後のfreee会計は銀行連携や自動仕訳の自動化志向が強く、簿記に不慣れな人でも進めやすい設計です。一方、サポートがチャット中心のため、電話で相談したい人には物足りなく感じられることがあります。
- マネーフォワード:他サービスとの連携が幅広く、経理の自動化を重視する人に向きます。一方、機能が多いぶん、最初は設定項目の多さに戸惑うことがあります。
つまり、どれが優れているかではなく、設立後にどの会計ソフトで経理を回したいかで選ぶのが、失敗しない順序です。設立後に弥生会計を使う予定がある、電話で相談しながら進めたい、設立から経理までを一つの流れでそろえたい──こうしたひとり社長には、弥生かんたん会社設立が最も合います。逆に、すでにfreeeやマネーフォワードの会計を使っているなら、同じ系列の設立サービスを選ぶほうが移行はスムーズです。
なお、ここで挙げた各サービスの仕様やキャンペーンは変わることがあります。申込み前に、必ず各社の公式サイトで最新の内容を確認してください。AIに各社の違いを尋ねた場合も、その回答だけで判断せず、公式情報との突き合わせをおすすめします。
「かんたん会社設立」の使い方 5ステップ
弥生かんたん会社設立の使い方は、アカウント登録、基本情報の入力、電子定款の作成と認証、法務局への登記申請、設立後の手続きの5ステップです。最短1週間ほどで完了します。費用の中心は定款認証手数料と登録免許税で、会社の形態や資本金によって変わります。電子定款を使えば、紙の定款で必要な収入印紙代4万円がかからない点が大きなメリットです。
具体的な流れは次の5つです。
- Step 1:無料アカウント登録と会社形態の選択:弥生IDを登録し、株式会社か合同会社かを選びます。
- Step 2:基本情報の入力:商号、本店所在地、事業目的、役員、資本金、決算月を入力します。入力内容がそのまま定款と登記書類に反映されます。
- Step 3:電子定款の作成と認証:作成した定款を電子定款として整えます。株式会社の場合は公証役場での認証が必要で、定款認証手数料がかかります。合同会社の場合は、この定款認証そのものが不要です。
- Step 4:法務局への登記申請:登記書類を法務局へ提出します。申請した日が会社の設立日になります。ここで登録免許税が必要です。
- Step 5:設立後の手続き:法人口座の開設、税務署などへの届出、会計ソフトの初期設定を進めます。
設立にかかる主な費用は、会社形態によって次のように整理できます。
- 定款認証手数料(株式会社のみ):資本金100万円未満で、発起人が全員自然人かつ3人以下、発起人が全株式を引き受け、取締役会を置かない場合は1.5万円です。同じ資本金100万円未満でもこの条件を満たさない場合は3万円、資本金100万円以上300万円未満は4万円、300万円以上は5万円です。ひとり社長が自分ひとりで設立する場合は、最も安い1.5万円に当てはまりやすく、設立サービスを使うメリットが出やすい部分です。なお合同会社は定款認証が不要なため、この手数料は0円です。
- 収入印紙代:紙の定款にのみ4万円かかります。電子定款なら不要で、これが弥生のようなオンライン作成を使う最大のメリットです。電子定款で安くなるのは、定款認証手数料ではなく、この収入印紙代である点に注意してください。
- 登録免許税:株式会社は最低15万円、合同会社は最低6万円です。資本金の0.7%がこの金額を上回る場合は、高いほうが適用されます。
加えて、自治体の「特定創業等支援事業」の証明書を取得すると、登録免許税が半額になります。株式会社は7.5万円、合同会社は3万円です。ただしこの証明書は、登記を申請するときに添付する必要があり、設立後に申請してさかのぼって適用することはできません。利用を考えるなら、登記申請の前に手続きを済ませてください。
これらを合計した総額の相場は、株式会社で約20〜25万円、合同会社で約6〜10万円です。
つまずきやすいポイント
入力でつまずきやすいのは、本店所在地、決算月、資本金の3点です。本店所在地は登記後の変更に費用がかかるため最初に確定させ、決算月と資本金は税務に関わるため、次の落とし穴とあわせて慎重に決めてください。
ひとり社長が会社設立で失敗する5つの落とし穴
以下の落とし穴は一般論であり、ご自身のケースは税理士・司法書士へのご相談を推奨します。
ひとり社長が会社設立でつまずきやすいのは、決算月の設定、資本金の額、役員報酬の決め方、定款の事業目的、実印の扱いの5つです。いずれも設立時の小さな判断が、後から変更しにくい形で経営に響きます。設立前にこの5点を押さえておくと、設立後の余計なコストやトラブルを避けやすくなります。
- 決算月を「設立月の前月」にしてしまう:設立してすぐに最初の決算が来てしまい、短い期間のために決算・申告の手間とコストが発生します。一般には、設立月からできるだけ離れた月を決算月にするケースが多く見られます。
- 資本金を「1円」にしてしまう:資本金1円でも設立は可能ですが、金融機関の口座開設で不利になったり、取引先からの信用が得にくくなったりすることがあります。事業に必要な運転資金の目安から逆算して決めるのが一般的です。
- 役員報酬を設立直後に十分検討せず決めてしまう:役員報酬は、原則として設立から3か月以内に決める必要があり、期の途中での変更は原則できません。生活費と事業の見通しの両面から、最初に慎重に設定することが求められます。
- 定款の事業目的を曖昧に書いてしまう:事業目的の書き方によっては、許認可が必要な事業を始めにくくなったり、将来の事業拡大の妨げになったりします。今の事業に加え、近い将来に広げる可能性のある範囲まで含めて検討するのが一般的です。
- 個人の実印と法人の実印を同じものにしてしまう:個人と法人の実印を兼用すると、契約やトラブルの場面で混同が起きます。法人実印は別に用意するのが基本です。
これらはいずれも「設立時の判断」であり、後から直すには手間や費用がかかります。特に決算月・資本金・役員報酬は税務に直結するため、判断に迷う場合は設立前に税理士へ相談してください。
法人化後の経理 – 弥生会計との連携
会社を設立したら、法人口座の開設、税務署などへの届出、会計ソフトの初期設定が最初に必要になります。弥生かんたん会社設立で入力した法人情報は弥生会計へ引き継げるため、初期設定の手間を減らせます。法人の会計データは個人事業のときより機密性が高く、管理方法もあわせて決めておくことが大切です。
設立直後に必要な経理の対応は、主に次の3つです。
- 法人口座の開設:事業用の入出金を法人名義に一本化します。
- 税務署・自治体・年金事務所への届出:法人設立届出書や青色申告の承認申請、社会保険の手続きなど、期限のある届出があります。
- 会計ソフトの初期設定:勘定科目や開始残高を整え、日々の記帳を始められる状態にします。
弥生を使う場合は、設立サービスで入力した法人情報を弥生会計へそのまま引き継げるため、この初期設定が軽くなります。設立後の経理をどう回すかは、別の記事「ひとり社長のためのAI経理入門 – 月3時間で完結する経理自動化90日プラン」で詳しく扱っています。
なお、クラウド会計やAIに記帳を手伝わせる場合も、取引先名や口座情報などの機密情報をそのまま入力せず、必要に応じて匿名化してください。法人の会計データは漏えい時の影響が大きいため、二段階認証などの基本的なセキュリティ設定を、利用開始の時点で済ませておくと安心です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 資本金1円で会社を設立できますか?
制度上は資本金1円でも設立できます。ただし、法人口座の開設で審査が通りにくくなったり、取引先からの信用を得にくくなったりすることがあります。実務では、当面の運転資金や数か月分の経費をまかなえる金額を目安にするケースが多く見られます。必要資金から逆算して決めるのが安全です。
Q2. 合同会社と株式会社では、設立費用はどちらが安いですか?
設立費用は合同会社のほうが安く済みます。合同会社は定款認証が不要で、登録免許税も最低6万円からです。株式会社は定款認証手数料に加え、登録免許税が最低15万円からかかります。総額の相場は合同会社が約6〜10万円、株式会社が約20〜25万円です。信用力や将来の資金調達も含めて検討してください。
Q3. 弥生のかんたん会社設立は本当に無料で使えますか?
書類作成サービスの利用は0円から始められます。ただし、電子定款の電子署名費用(約5,500円)は、弥生会計を契約すれば弥生が負担して実質無料になる一方、契約しない場合は発生することがあります。加えて、定款認証手数料や登録免許税など国に納める法定費用は別途必要です。無料なのは主にサポート部分であり、設立そのものが無料になるわけではない点に注意してください。
Q4. 会社を設立したら、まず何をすればよいですか?
設立後にまず必要なのは、法人口座の開設、税務署などへの届出、会計ソフトの初期設定の3つです。税務関係の届出には期限があり、青色申告の承認申請などは早めの対応が必要です。社会保険の手続きも発生します。期限のある手続きから先に進め、日々の記帳を早く始められる状態を整えましょう。
Q5. 自分で登記するのと、設立サービスを使うのはどちらが得ですか?
費用だけを見れば自力設立が最も安く済みますが、慣れない手続きに時間がかかり、書類不備のリスクもあります。設立サービスは無料か低コストで、電子定款により収入印紙代4万円を抑えられ、入力の案内が専門知識を補います。本業に集中したいひとり社長には、設立サービスのほうが結果的に得になりやすいといえます。
まとめ – ひとり社長の法人化を、設立から経理まで一つの流れで
ひとり社長の法人化は、設立サービス選び、設立の手順、設立後の経理の3つをまとめて考えると、迷いが減ります。弥生かんたん会社設立は、無料で使え、弥生会計への移行がスムーズで電話サポートもある点が、ひとり社長に向きます。すでに別の会計ソフトを使っているなら、同じ系列の設立サービスを選ぶ判断も合理的です。
法人化を考える目安は、売上が課税事業者のライン(年商1,000万円超)に近づいた、個人のままでは信用面で不足を感じる、節税の効果が見込める、といった点です。当てはまるものが増えたら、検討を始めるタイミングです。
次の一歩として、以下を活用してください。
- 30秒の無料診断を受ける:自分にどの進め方が合うかを確かめる(近日公開)
- 設立後の経理の進め方を見る:ひとり社長のためのAI経理入門
- 起業に必要なツールの全体像を見る:ひとり社長のためのAI×ひとり起業入門
弥生のかんたん会社設立は、期間限定のキャンペーンが2026年6月30日まで実施されています。法人化のタイミングを検討しているなら、この機会を一つの目安にできます。
弥生のかんたん会社設立で法人化を始める本記事は会社設立サービスの選び方・手順を解説するものであり、個別の税務・登記判断については税理士・司法書士へのご相談を推奨します。本記事の情報は2026年6月時点のものであり、最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。

